記事一覧

空港の鳥

神戸空港の周辺でよく釣りをする。もちろん、我が愛しきファンキー丸で。

昨年のこと、息子と二人で船を出し空港東側で楽しく釣りをしていた。突然、bang!という音が聞こえた。次に目の前に大きな鷲が落ちてきた。鷲は羽根をバタバタとさせ水面でもがき苦しんでいる。
息子はビックリして少し怯えた表情で「父さん、鳥が落ちてきたよ」と言った。鷲は助けるにはあまりにも大きく危険だ。
しかし、苦しんでいる姿はあまりにも可哀想だ。どうしようか悩んだ。
安全に鷲を救うには・・・・・・網だ、釣りで魚をすくう網だ。ブリでも入る網だから鷲でも入る。息さえできればいいのだ。
錨を揚げ、フロントコンソールで運転しながら近づこうとしたとき、ねずみ色の大きな船が近づいてきた。「兵庫県警」と書かれてある。兵庫県警の船は鷲に近づき鷲が兵庫県警の船で見えない状態で何か作業をして去っていった。そこには鷲はいなかった。

空港ではバードストライクを避ける為に空砲を撃っている。鷲はビックリして落ちたのだろう。息子には少々刺激が強かったようで帰港途中は全く口を利かなかった。

これからの人生もっと色々な事があるだろうが、現在の息子にはこれが精一杯のようだ。
がんばれ我が息子よ。